不動車になるその前に!
不動車とは文字通り故障などで動かなくなってしまった車のことですが、災害による水没などを除けば、突然不動車になったというケースはあまりありません。多くの場合はちょっとした故障とその後の放置が原因なのです。ここではその傾向と対策について説明していきます。
面倒な書類上の問題
不動車にまつわるトラブルは、メカニカルな問題だけではありません。現実的には、書類上の問題の方が面倒になってきます。例えば税金です。動かないまま長期間放置しておき、やがて車検が切れたとしても自動車税は毎年納付しなくてはいけません。これを知らず慌てたり、滞納してしまったりする人も少なくありません。これを防ぐには一時抹消登録をするしかありません。つまり、一時的な廃車手続きです。その後は再び車検と登録を行わなくてはなりません。さらに、抹消登録証明書は原則として再発行されないため、紛失してしまった場合は二度と登録できなくなってしまうため、細心の注意が必要です。このように不動車復活手続きは意外と手間がかかります。
不動車になってしまう理由
そのため、普段から不動車にならないように注意して車をメンテナンスすることが重要になってきます。トラブルを未然に防ぐため、不動車になってしまう理由を整理しましょう。多くの場合はちょっとした不具合がきっかけになります。
例えば冷却水が不足しているにもかかわらず「冬だし大丈夫だろう」と放置していたケースが典型的なパターンです。ちょっと遠出をした時にエンジンが一気にオーバーヒートしてしまい、ガスケットが飛びエンジンブロックも歪み、100万円を超える修理費を請求されるような結末が待っています。修理費をすぐに用意できなければ、不動車として放置せざるを得ない状況になってしまいます。
このようなちょっとしたメンテナンスを怠ったことが大惨事の引き金になるケースが多いのです。
メンテナンス上の注意
こんなトラブルはありえない、という方も別の注意が必要です。各種の警告等そのものが故障すると、大きなトラブルに発展してはじめて気がつくことになります。特に最近の車はメンテナンス・フリーに近いとされていてエンジンがカバーで覆われていたり、パーツのブラックボックス化・アッセンブリー化が進んでおり、警告等やモニターで状態を確認するしかない車がほとんどです。しかし、現実としてトラブルは起こります。モニターやコンピューター自体に異常があった場合はどうしようもないのです。もちろん冷却水やオイルなどの目視による確認は基本ですが、必ず定期的に工場などでテスターによる診断をうけましょう。特にディーラーの専用テスターはネットワークを介して膨大な過去の修理データなどが蓄積されており、緻密な判断が可能です。
不動車になる原因はほとんどがマイナートラブルです。日常のメンテナンスを怠らず、愛車を好調に保ちましょう。もちろん、地域に根差す車検の専門工場ならお得な料金プランもあり、スタッフも真摯に相談に乗ってくれるので、車検はきちんと定期的に受けるように心がけましょう。
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